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紛らわしい漢字、読み間違えそうな漢字
拡大して、よ~く見てみよう

新聞やニュースで目にする漢字、読み違えてません?

第7弾、「必死(ひっし)」と「懸命(けんめい)

正月のバラエティ番組で明石家さんまが「必ず死ぬと書く必死という単語がすごい」ようなことを言っていた。確かに「必ず死ぬ」という意味もあるけど、将棋で、次に必ず王将が詰む、受ける方法がない状態(必至とも書く)と聞けば、それも納得。「必死で頑張る」という場合は「死ぬ覚悟で」の意味だと聞けば、それも納得。よく似た言葉では「命懸け」と書く「懸命」がある。また「死に物狂い」は、最もじたばたした感じの語で、追い詰められた状況などに使い、軽い場面では使われない。

    
必死(ひっし)
死ぬ覚悟で全力を尽くすこと。また、そのさま。
    
懸命(けんめい)
力のかぎり努めるさま。全力をつくすさま。精一杯。

第6弾、「自殺(じさつ)」と「自死(じし)

最近、マスコミなどで使われ出した「自死」。先日TVドラマ「相棒」の中でも台詞に出てきたので取り上げてみる。「自殺」は英語でも「kill oneself」、「suicidium(sui自分で+cidium殺すこと)」だから、何かとオブラートに包みたがるのは日本だけなのかも。

    
自殺(じさつ)
自分で自分の命を絶つこと。⇔他殺。
    
自死(じし)
自殺。意思的な死を非道徳的・反社会的行為と責めないでいう語。

第5弾、「杮(こけら)」と「柿(かき)

新装なった歌舞伎座が4月2日、「杮葺落(こけらおとし)四月大歌舞伎」の初日の幕を開けました。あれ、「こけら」は「杮」の一字でいいはずですが、歌舞伎座は「杮葺(こけらぶき)」で「こけら」と読ませるのでしょうか。きっと「柿(かき)」と紛らわしいので、そう表記しているのかな。
 一方、柿は『日本から1789年にヨーロッパへ、1870年に北アメリカへ伝わったことから学名にも kaki の名が使われている。英語で柿を表す「Persimmon」の語源はアメリカ合衆国東部の先住民であるアルゴンキン語族の言葉で「干し果物」を意味する名詞「ペッサミン」であり、先住民がアメリカガキ(Diospyros virginiana L.)の実を干して保存食としていた事実に基づく。近年、欧米ではイスラエル産の柿が「シャロンフルーツ(Sharon Fruit)」という名称で流通するようになったため、柿は「Persimmon」よりも「Sharon Fruit」という名で知られている - Wikipedia』そうだ。

    
旁(つくり)の縦棒は突き抜けている
杮落し(こけらおとし)
杮(こけら)とは木片、カンナ屑などのこと。かつて木造の屋根を持つ芝居小屋において、落成の際屋根に残った木屑を払い落としていた。転じて、落成時に行われる興業を示す語になったとされる。
    
旁(つくり)は鍋蓋と巾でできている
柿の木(かきのき)
カキノキ科の落葉樹である。東アジアの固有種で、特に長江流域に自生している。熟した果実は食用とされ、幹は家具材として用いられる。葉は茶の代わりとして加工され飲まれることがある。果実はタンニンを多く含み、柿渋は防腐剤として用いられる。現在では世界中の温暖な地域(渋柿は寒冷地)で果樹として栽培されている。

第4弾、食パンの「パン」は何語? パンと麺の話。

今回は少し趣旨を変えて、英語でも通じるだろうと思い込んでいる日本語。先日あるテレビ番組の中で、タレントが海外で困ったことに、パンという言葉が通じなかったというエピソードを聞いて、食べるパンは「ブレッド」だろと突っ込みつつも、じゃあ普段使っているパンって何だ? 少し考えれば分かることだけど、すっかり日本語になってしまうほど馴染んでいる外来語と言えばポルトガル語。ポルトガル語のパン【pão】が元らしい。漢字では「麺麭」とか「麪包」と書くようだ。「麺」という文字を使っているが中国語の麺はイタリアのパスタとほとんど同じ意味のようだ。

     pão
ポルトガル
パン。小麦粉・ライ麦粉などを主原料とし、少量の塩を入れて水でこね、酵母で発酵させてから天火などで焼いた食品。【麺麭(めんぽう)】もと軍隊で用いた語。「乾(かん)―」。中国語ではメンパオ。
英語で食パンは「Bread」、フランスパンは「French bread」だが、丸いパンには「bun」を使って、あんパン「a bean-jam bun」、カレーパン「a curry bun」となるようだ。
    
中国
中国および中華圏では、「麺」(ミエン)は小麦粉を指し、「麺食」と言えば、粉食全般を指し、餃子(ぎょうざ)や肉まんなど饅頭や点心も含む。たとえば、パンの漢字表記は「麺包」(ミェンパオ)である。ラーメンやうどんのような日本語で麺と呼ぶ長細い形状の食品は、中国語では「麺条」(ミェンティアオ)と呼称する。一方で中国語では、蕎麦、ビーフンなど小麦粉以外を使った物は本来「麺」として扱わない。
     pasta
イタリア
イタリア料理の主食の一つである、小麦粉などを主体とした練り物(生パスタ)、およびそれを乾燥した製品(乾燥パスタ)を指す。日本語の「麺」に近い用法だが、細長い形状にこだわらない点が異なる。うどん、ラーメンも、イタリア語話者から見れば「日本の pasta 」になる。英語読みではペースト。

第3弾、読めない漢字「脆弱

もともとは「脆弱な体質」のように使われていたのに、最近では「システムの脆弱性」のように、セキュリティ関連のニュースで見かけるようになりました。「危」の字が入っていても「き」とは読まない。

    
脆弱(ぜいじゃく)
脆(もろ)く弱いこと

第2弾は、「改」と「窮

改竄の「竄」。パッと見でも似てると思ってたけど、どうも狭い穴に潜り込んだ鼠のようですね。「もぐる」、「のがれる」、「かくれる」、「穴の中に押し込める」などの意味があるようです。

    
改竄(かいざん)
(多くの場合不当に)字句などを改めなおすこと
    
窮鼠(きゅうそ)
追いつめられて逃げ場を失った鼠

第1弾は、「破」と「施

ATOKでは誤読の「はじょう」と入力しても変換してくれる「破綻」。「糸」偏と「金」偏の違い。

    
破綻(はたん)
破れ綻(ほころ)びること
    
施錠(せじょう)
錠(じょう)に鍵をかけること

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